さて、冬も真っ盛り、12月です。
受験シーズンということはセンター試験も近く・・・・。
そんなセンター、化学だと去年は問題数が微増し、なかなか手こずる人も・・・。
センターは全受験生が受けるということもあって難易度は比較的低めですが、中には面白いモノもあったり。
画像はセンター化学2015年 追試験 (http://www.dnc.ac.jp/data/shiken_jouhou/h27/jisshikekka/tsusaishiken_mondai.html)から引用
まあキサントプロテインとか定番を聞いてくるのですが、エンケファリンといった奥が深そうな化合物をチョイスしてくるのはいいですね。
このエンケファリン、実はあの有名な物質との繋がりがあります。
それは モルヒネ!
え?と思うかもしれませんが、これは事実でして…
モルヒネが強力な鎮痛作用をもたらすのは有名な話です。
ここで昔、これに対応する受容体(鍵穴みたいなもの、のイメージで…)があると分かったので探索が始まりました。
その結果、モルヒネに似た作用を持ち、モルヒネ拮抗物質であるナロキソンに拮抗される「メチオニンエンケファリン」「ロイシンエンケファリン」が見つかったんですね。
で、まあどうやら作用が似てるのはこの末端フェノールからNまでの骨格がよく一致しているからそうで・・・
構造が一致しているということは、生体での依存性も変わらず、実用にはあまり至ってないそうです。
センター化学、今年はどんなアプローチしてくるんでしょうね。楽しみです。
それでは!
参考:NEW医薬品化学 増補版 廣川書店
Comments